Riemann solver
今日はMHDシミュレーションコードのマニアックな話です。
私のGRMHDコードは一通り出来上がって今はそれを元に論文を書いている途中の状態。共同研究者が英語を見てくれるはずなのだが、皆忙しいみたい。
共同研究者が論文をチェックしてくれている間に、次のコードの発展を考えていろいろ論文を漁っている。そんな中、ベニスに出張中のボスからコードについてのRiemann solverの部分について質問が来た。
今、私の作ったコードにはRiemann solverとしてHLL(E) approximate Riemann solver schemeを使っているのだが、ベニスに参加している他の研究者とボスが議論したときにHLL schemeよりHLLC schemeの方がいいという意見をもらったそうだ。ということで早速HLLC schemeをチェック。
HLLC schemeはHLL schemeの発展版のschemeである。特殊相対論版ではあるが、Mignore & Bodo(2005)によってMHDコードが開発されている。彼らの論文でもHLLC schemeの方がHLL schemeより衝撃波をより正確に捉えていることが出来てるし、より精度が高いことが書かれていた。
HLLC schemeのアルゴリズムをチェックしたが、基本はHLL schemeと同じ。必要とする特性速度は一番早いもののみ。HLL schemeに数ステップ新たな手を加えることでできる。その数ステップが若干複雑だが、大きな変更無しにコードが組めそうだ。
来週にでもコードを組んでみようかな?これでコードがより安定したら嬉しいな。